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事故車の修理代を水増しできる?リスクや正しい修理代の決め方を紹介

2026/02/19

「せっかく任意保険に加入しているのだから、事故の修理代を水増しすれば良いのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。しかし、事故車の修理代の水増しは大きなリスクを伴います。


この記事では事故車の修理代を水増しするリスクをご説明します。事故による修理代や賠償額の目安、修理代の決め方や知っておくべきこと、修理代の見積もりを取るときの注意点をまとめました。事故車の修理代を適切に捉えられるよう、水増しのリスクを正しく理解しましょう。


事故車の修理代を水増しするリスク


事故車の修理代を実際よりも多く水増しして保険会社に請求した場合、詐欺罪に問われる可能性があります。また、水増し請求したことが発覚すると示談交渉が滞る原因にもなるため、注意が必要です。ここでは、修理代の水増しによって生じる2つのリスクを詳しく説明します。


犯罪行為に該当する


事故車の修理代を水増し請求した場合、保険会社をだまして保険金を交付させたと見なされ、刑法246条の詐欺罪に問われる可能性があります。詐欺罪を犯した人は十年以下の懲役刑という重い罰を科せられるため、水増し請求は絶対にやめましょう。


なお、保険会社が水増し請求に気づいて保険金が支払われなかった場合でも、刑法250条の未遂罪に該当すると見なされ、処罰の対象となります。水増し請求した結果にかかわらず、その行為に手を染めた時点で罪に問われるリスクを負うことになるため、適正な請求を行うことが大切です。


(参考:e-Gov法令検索『刑法』


示談交渉が難しくなる


交通事故では加害者と被害者が示談交渉を行って解決を目指すのが一般的です。


しかし、修理代の水増し請求が発覚すると相手から「また不正を行うのではないか?」という疑念を抱かれ、示談交渉そのものを拒否される可能性があります。示談交渉が拒否されると訴訟に発展するリスクが高くなり、解決までにかなりの時間と手間がかかる恐れがあります。


なお、そのまま示談が進んだとしても、保険会社の調査は慎重になり、日数がかかる可能性は高いでしょう。


車の事故による修理代や賠償額はどのくらい?


車の事故による修理代や賠償額がどのくらいになるかは、分損か全損かによって大きく異なります。このうち全損については、さらに経済的全損と物理的全損の2つに分かれるため、それぞれの意味や判断基準についてチェックしておきましょう。ここでは、修理代や賠償額の基準となる分損・全損の概要とそれぞれの目安を解説します。


分損のケース


分損とは、事故による損傷を修理可能で、かつ修理代がその車の時価額を超えない状態のことです。事故によって損傷した車のうち、後述する全損以外は分損扱いになるのが一般的です。


例えば事故当時の車の時価額が50万円で、修理代が20万円だった場合は分損扱いとなり、過失割合に応じた保険金が支払われます。仮に過失割合が相手方8、自分が2だったのなら、20万円 × 80% = 16万円が交付され、残り4万円は自分が加入している任意保険でまかなうか、あるいは自己負担となります。


全損のケース


全損とは、物理的に修理が不可能な状態か、あるいは修理代が車の時価額を上回る状態のことです。前者は物理的全損、後者は経済的全損といいます。


全損と判断された場合の賠償額は、事故当時の車の時価によって算出される仕組みです。例えば車の時価額が50万円と見なされる場合、保険金として50万円が交付されることになります。任意保険の場合、対物賠償は無制限であるケースがほとんどのため、相手のある交通事故の場合、過失割合に応じた保険金がそのまま交付されます。


一方、自損事故の場合は加入時に設定した保険金額が上限です。例えば保険金の上限を30万円に設定していた場合、事故時の車の時価額が50万円であっても上限である30万円までしか保険金を受け取れないため、注意しましょう。


事故車の修理代はどのように決まる?


事故車の修理代は、修理を依頼した修理工場の見積もりを基に算出されます。見積もり自体は早ければ当日に出ることもありますが、保険会社の調査が行われるため、実際に修理代が確定するまでにはある程度の日数がかかります。ここでは、事故車を修理工場に入庫してから、修理代が確定するまでの流れをまとめました。


事故車を修理工場へ入庫する


事故車を修理する場合は、修理工場に車を入庫して修理を依頼します。


自走できる場合は自分で持ち込みますが、損傷がひどくて自走できない場合は、レッカーの手配が必要です。JAFに依頼するか、任意保険のロードサービスを利用して修理工場まで搬送してもらいましょう。


なお、ロードサービスに関しては保険会社が提携している工場であれば距離数の制限なしに搬送してもらえる場合があります。距離数をオーバーすると別途料金が発生する可能性があるため、事前に利用条件について確認しておくと良いでしょう。


見積もりを依頼する


事故車を入庫した修理工場に見積もりを依頼します。工場は事故車の状態をチェックし、必要な修理を行うための見積書を作成した後、依頼人と相手方の保険会社の両方に見積もりの内容を伝えましょう。


なお、見積もりの実施は無料の場合と、有料の場合に分かれます。また、無料で行ってくれる工場であっても、車両分解が必要な場合や、電子系統の詳細な診断が必要な場合は有料になることがあるため、要注意です。手数料の有無や計算方法は工場ごとに異なるため、事前に問い合わせておくと良いでしょう。


アジャスターが見積もり内容を確認する


工場から受け取った見積もり内容が適切なものであるかどうか、保険会社のアジャスターが調査・確認します。


アジャスターは事故の状況や原因を分析し、生じた損害の内容を確認する役割を担った職種です。工場が発行した見積もりの内容が妥当であるかどうかを調査し、問題がなければ保険会社にその旨を報告します。


なお、アジャスターは保険会社からの依頼を受けて調査を行いますが、立場はあくまで中立です。加害者側と被害者側のどちらか一方に肩入れすることはなく、第三者として公正な判断を行います。


事故車の修理代について知っておくべきこと


事故車の修理代は、工場が作成した見積もり通りの金額が支払われるとは限りません。保険会社とアジャスターの協議内容や、相手の保険の加入状況によってはスムーズに修理代が支払われないこともあります。ここでは、事故車の修理代について事前に知っておきたいポイントを2つご紹介します。


修理費用の全額が支払われるわけではない


修理代の賠償として支払われる保険金は、アジャスターの調査報告を基に、修理工場と加害者側の保険会社が協議した上で確定されます。アジャスターが「見積もり額は妥当である」と判断した場合はすんなり確定する場合が多いですが、妥当ではないと判断された場合、協議の結果、当初の見積もり額よりも賠償額が少なくなる可能性があります。


また、加害者だけでなく被害者にもいくらかの過失がある場合、加害者側が負担するのは過失割合に相当する額が上限です。例えば過失割合が「加害者8:被害者2」の場合、修理代の8割は加害者側が負担します。残りの2割は被害者側の負担となり、修理代の全額は支払ってもらえないことを覚えておきましょう。


相手が任意保険に加入していないケースもある


任意保険は強制加入する自賠責保険とは異なり、加入はあくまで任意であるため、中には未加入の人もいます。この場合、相手方は自賠責保険だけで損害を補償することになりますが、自賠責保険は人身事故による対人損害賠償のみを補償対象としているため、物損は補償してもらえません。


また、対人損害賠償の補償額にも上限があり、限度額を超えた部分は補償されません。超過分の支払いをどうするかは加害者側と直接交渉して決める必要がありますが、相手方と連絡が付かない、賠償金を支払う能力がないなど、さまざまなトラブルに見舞われるリスクが高くなります。


当事者だけで問題解決が困難だと判断した場合は、専門家の力を借りて問題解決を目指した方が良いでしょう。


【ケース別】事故車の修理代の目安


事故車の修理にどのくらいの費用がかかるかは、損傷した部位や損傷の度合いによって異なります。特に骨格部位の損傷は修理代が高額になりやすいため、大体どのくらいの費用がかかるのか把握しておくと良いでしょう。ここでは、ケース別に事故車の修理代の目安をまとめました。


フレームを損傷した場合


車のフレームは、ボディの形状や走行時の安定性を保つ役割を担う重要な骨格部位の一つです。フレームがゆがんだまま運転すると真っすぐに走行するのが困難になる場合があるため、軽微な損傷でも修復が必要になります。


フレーム修理では周辺にあるパーツの解体・組立作業を伴うため、大がかりな作業になりやすいことから、修理代も10万円以上かかるケースがほとんどです。場合によっては100万円を超えることもあり、事故車の時価が100万円以下だった場合は経済的全損で修理不可となる場合もあります。


ドアを損傷した場合


車のドアの修理は、ケースによって大きな差があります。ひっかき傷や軽い凹み程度なら1万~5万円程度で修理可能ですが、ドアを丸ごと交換するような大がかりな修理は10万~30万円程度の費用がかかります。特に外車はパーツ自体が高価だったり、流通コストがかさんだりするため、国産車よりも修理代が高くなりがちです。


また、一般的なヒンジ式のドアに比べると、電動モーターやセンサーなどの開閉機構が備わっており、スライドドアの方が修理代が割高になりやすい傾向にあります。


バンパーを損傷した場合


車のバンパーは、接触事故や衝突事故で傷つきやすい部分の一つです。特に近年主流の樹脂製のバンパーは傷や凹み、割れなどのトラブルが起こりやすいため、軽微な事故でも修理代が高く付く場合があります。具体的な費用は損傷の程度によりますが、すり傷程度なら1万~5万円程度、凹みなら2万~6万円程度が目安です。


一方、損傷が大きくてバンパーを丸ごと交換しなければならない場合は5万~10万円程度の修理代がかかると考えておいた方が良いでしょう。


事故車の修理代を見積もってもらうときの注意点


事故車の修理代の見積もりを依頼する際は、見積もりのタイミングや保険適用の可否などに注意が必要です。また、修理が難しい場合は買取を検討した方が良い場合もあります。ここでは、事故車の修理代を見積もってもらうときに気をつけたいことを3つご紹介します。


早めに見積もってもらう


事故車を修理に出すのなら、事故を起こした後、なるべく早めに見積もりを依頼しましょう。事故から時間が経過すると、その損傷が事故によるものなのか、その後の運転によって生じたのか判別しにくくなり、場合によっては補償対象外になる恐れがあります。


できれば事故を起こした後、現場から直接修理工場に持ち込むのがおすすめです。自走できない場合は、JAFや保険会社のロードサービスを利用して指定の工場まで搬送してもらいましょう。


保険が適用されない費用もある


事故車の修理代は原則として保険が適用されますが、修理に伴って発生した他の費用は補償対象外となるケースもあります。例えば、車を修理に出している間に使用した代車やレンタカーの費用は保険の適用対象外となるため、あらかじめ注意が必要です。


ただし、任意保険に代車費用特約やレンタカー費用特約などのオプションを付加していた場合は代車費用を補填してもらえます。修理期間中に代車を無料で借りられない場合は、加入している任意保険の特約をチェックしてみると良いでしょう。


修理より買取を検討すべき場合もある


損傷が大きいケースや骨格部位の修復が必要なケースでは、修理代が高額になりやすい傾向にあります。特にこちらにも過失がある場合、修理代を全額補償してもらうことはできないため、自分の保険を使って修理するよりも買い換えを検討した方が良い場合もあります。


損傷がさほどひどくなくても、総走行距離が長い車や年式が古い車は、将来的なメンテナンス費用がかさみやすいです。場合によっては、事故車を買取に出して新しい車に買い換えた方が経済的かもしれません。


まとめ


保険金を多くもらいたいからといって事故の修理代を実際よりも多く水増し請求すると、詐欺罪に問われたり、示談交渉が滞ったりするリスクがあります。スムーズな事故解決を目指したいのなら、水増し請求はせず、適正な見積もり額を提示しましょう。


なお、修理代は全額支払われるとは限らず、アジャスターの調査や過失割合によっては賠償額が少なくなる可能性もあります。その場合、差額は自己負担となるため、修理代が高額になる場合は買取を検討してみても良いでしょう。


CSオートディーラーでは、内外装に傷や凹みのある車や、修復歴のある車、故障車など、訳ありの車でも幅広く買い取ってきた実績があります。他社で値段が付かなかった事故車でも高価買取できる場合がありますので、お気軽に査定をお申し込みください。


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